食生活の改善

血糖値を下げるには食事の時間や内容、食べ方に工夫をする必要があります。血糖値を下げる食事や野菜についても調べてみました!

血糖値を下げるには食事内容が大切

糖尿病と診断されたときに取り入れられる食事療法。糖尿病予備軍にいる人も食事療法のポイントを重視すると、血糖値を下げることが可能です。

食事療法のポイントは次の通りです。

  • 1日3回の正しい食事習慣を身につける。
  • 偏食をせず、バランスのとれた食事内容を心掛ける。
  • よく噛んでゆっくりと。

このように何を食べるかというよりも、規則正しい食生活を送ることが何よりも大切になります。

暴飲暴食をすると大量のインスリンが必要となり、インスリンを分泌しすぎてしまうとインスリンの分泌量が狂ってしまったり、インスリン抵抗性ができてしまうことがあるからです。

このことから糖尿病と診断される前のグレーゾーンにいる人も、規則正しい食事を心掛けることが大切です。

1日に必要なカロリーを知る

食事の量にも気を配りましょう。病院で食事療法を行っている人のエネルギー摂取量を紹介します。成人の場合、次の計算式から必要なカロリーを算出できます。

A標準体重×B身体活動量=1日のエネルギー摂取量算出の目安

<Aに入れる数字>

身長(m)×身長(m)×22=A標準体重

<Bに入れる数字>

・デスクワークがメインな人・専業主婦など:25~30kcal(軽い労作)

・立ち仕事がメインの職業:30~35kcal(普通の労作)

・力仕事のメイン職業:35kcal~(重い労作)

身長が170cm前後のデスクワークがメインの人の場合は次のようになります。

<Aに入れる数字>

1.7×1.7×22=63.6(四捨五入)

<Bに入れる数字>

25〜30kcalの間をとって28

63.6×28=1786(四捨五入)kcal

この結果から、この人が必要な1日にカロリーはおよそ1800kcalということになります。

これを1食や2食で摂ってはいけません。1回の食事量が増えると血糖値が急激に上がったり、空腹の時間が長くなると体脂肪が付きやすくなるからです。1日3回に分散して、ゆっくりと食事を摂るようにすると血糖値の上昇を抑えられます。

身の回りには血糖値を上昇させる食べ物でいっぱい

血糖値を上昇させるのは、ほとんど食事が原因です。

摂取してから2時間後までに血液中に流れる糖質の量を計測した「GI値」という値が高ければ高いほど、血糖値を上げやすい食べ物だといえます。GI値が高い食べ物には、以下のようなものがあります。

野菜

にんじん、かぼちゃ、レンコン、ゴボウ、そら豆、とうもろこし、じゃがいもなど

飲料類

牛乳、スポーツ飲料、炭酸水、スポーツ飲料など

お菓子類

チョコレート、ショートケーキ、イチゴジャム、餡子など

調味料類

ソース、ケチャップ、砂糖、みりん、白みそ、カレールーなど

これらが血糖値を上げやすい食べ物です。しかし、絶対に食べてはいけないというわけではなく、食べ過ぎないことが大事なのです。

逆にGI値が低い食べ物ばかり食べていてはエネルギー不足になりますので、ほどほどな量を心がけてバランスのよい食事を摂るようにしましょう。

血糖値を下げる食べ物

血糖値を下げる食材には「低GI食品」があります。GIとはGlycemic Index(グリセミック・インデックス)の略語で、食べ物を食べてから2時間までの間に血液中に入る糖度の量を示しています。血糖値の上がりやすさを数値化したものと言っていいでしょう。

低GI食品の代表的なものはほとんどの果物とイモ類以外の野菜、玄米、豆類、全粒穀物、 肉類、魚類、乳製品、卵、ナッツ、低炭水化物製品など。高GI食品の代表的なものは白いパン、白米、お菓子、砂糖を多く使った食品、ジュース、バナナ、コーンフレーク、シリアル、イモ類、スイカです。

うどんや白米、白パンといった「白い炭水化物」はとくに血糖値を上げやすいと考えられています。ご飯を玄米に替えるだけで血糖値の上昇はかなり抑えられますし、おかず中心の食事に替えるだけでも効果的です。

甘いお菓子などは極力食べず、バナナとスイカ以外の果物も摂るように心掛けることで血糖値の急激な上昇を抑えることができます。

血糖値が緩やかに上昇するような食生活を心掛ければインスリンの過度な分泌を抑え、糖尿病のリスクも軽減されます。

野菜は血糖値を下げるのに効果的

血糖値が気になる人に知ってほしい野菜の種類

血糖値が高くなってしまうのは、日頃の食生活が大きく関係しています。血糖値が高いままだと、糖尿病などの生活習慣病にかかってしまう危険性が高いので、きちんと改善することが大事です。

食べ物によって血糖値が高くなるものと、下げてくれるものとで分かれますので、把握しておきましょう。

ここでは血糖値を下げるのに効果的な、野菜の種類についてご紹介していきます。

玉ねぎ

玉ねぎには、イソアリインと呼ばれる成分が含まれています。この成分には、体内のインスリンの働きを活発にしてくる作用がありますので、血糖値を下げる効果が期待できるのです。

また、玉ねぎは低価格で購入することができるほか、お腹も満たしてくれるのでダイエットにも最適です。イソアリインには、血液の流れを良くしてくれる効果もありますので、とても万能な食材だといえます。

しかし、調理するときには、水につけないように注意しなければなりません。水につけてしまうとせっかくの体にいい成分が溶けてしまうため、食べるときは加熱するか生で食べることをおすすめします。

キノコ

キノコには、インスリンの働きを高めてくれる作用があります。また、免疫力をアップしてくれる多糖類βグルカン・糖たんぱくや、消化スピードを緩めてくれる食物繊維など、体にいい栄養素が豊富に含まれていることも魅力の一つです。

消化スピードがゆっくりになると、糖分が体内に吸収されるのも遅くなり、血糖値を急激に上昇させる心配がなくなります。キノコには豊富な種類があり、いろいろな料理に使うことができますのでとても便利な食材です。

アボカド

アボカドには、血糖値を下げてくれる効果のあるカリウムが含まれています。

現代人は、コーヒーやお酒、甘いものなどを良く食べる習慣がついており、これらの加工食品によってカリウムが不足してしまっている人が多いと言われています。

アボカドは、そのような問題を解消してくれる「世界一栄養素の高い果物」としてギネスブックにも掲載されています。また、アボカドは果物の中で最も糖質が少ないので、食べても血糖値が上がる心配はありませんし、太る心配もないのでダイエットにも最適です。

ブロッコリー

ブロッコリーには、クロムと呼ばれる成分がたくさん含まれています。

クロムにはインスリンの働きを活性化させてくれる効果があり、食べることで血糖値の上昇を抑えることができるのです。

そのほか、ブロッコリーには血液の流れをサラサラにしてくれる葉酸という成分も豊富に含まれています。葉酸は血液の流れを良くしてくれるだけでなく、ストレスを軽減してくれるという働きもあります。

ストレスは血糖値を上昇させる要因の一つなので、できるだけ溜めないことが大事です。また、ブロッコリーには糖質がほとんど含まれていませんので、血糖値の上昇を抑えたい人にとってはうってつけの食べ物だといえるでしょう。

血糖値を上げにくくするにはどうしたらいい?

食材に気を付けても、普段の食生活が乱れていたら血糖値は上がってしまいます。

まだ、健康な人ならインスリンの働きによって血糖値を元の状態に戻すことができます。しかし、糖尿病の人は上がった状態のままです。インスリンの働きを正常にするには食べ過ぎないことを心がけ、肥満にならないように注意することです。

日本人は、欧米人に比べてインスリンの働きが阻害されやすい傾向にあるため、特に気を付けることが大事です。では、血糖値を上げないようにするには、どのような食べ方を心がければいいのでしょうか。食べ方のポイントは以下の通りです。

バランスのいい食事をする

理想的な食事メニューは、主食が1品、主菜が1品、副菜が2品。

これより多すぎても少なすぎても体に良くないので、きちんと栄養バランスを考えて献立を考えることです。油や脂肪分の多いメニューはできるだけ控えて、ヘルシーな食事を心がけましょう。

バカ食いはしない

バカ食いすると、一気にたくさんのカロリーを摂取することになるため、血糖値も急激に上がってしまいます。

胃にも負担をかけてしまい、健康に悪いのでやめましょう。バカ食いをしないためにも、1日3食適切な量の食事をしっかり摂ることが大事です。

ゆっくり噛む

前述でバカ食いをすると、血糖値が急激に上がってしまうと言いましたが、良く噛まずに早食いすることも血糖値を急激に高めてしまう原因になります。

早食いをすると肥満にも繋がりますので、体に悪いことだらけです。食事を摂るときは、ゆっくり噛んで食べるようにしましょう。

夕食は量を控えめにする

夕食は、昼食よりも量を控えめにして食べることが大事です。メニューも消化にいいものを考えて献立を決めるようにしましょう。

寝る直前に食事を摂ってしまうと、血糖値が上がったままの状態になりますので注意が必要です。遅くても夜の9時までには食事を摂るのがベストです。

食べる順番を考える

血糖値を上昇させないためには、食べる順番にも気を配ることです。まずは、野菜から食べ、その後タンパク質、糖質(炭水化物)といった順番で食べることで血糖値上昇を抑えることができます。

このような順番で食べることで、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。

脂質を含む食材と一緒に食べる

脂質は消化されるまでに時間がかかるため、糖質と一緒に摂取すると血糖値の上昇を抑えることができます。

パンにオリーブオイルをつけて食べたり、そばに天ぷらをのせて食べたりなど、工夫して食べるといいでしょう。

また、オリーブオイルや酢を容器に入れて持ち歩くことで、外食するときでもかけて食べることができるので便利です。

血糖値を下げる飲み物とは?

水分補給は、健康を維持するためにとても大切なことです。

実は食べ物同様、飲み物にも血糖値を下げる効果が期待できます。血糖値を下げる飲み物の種類についてご紹介します。

コーヒー

コーヒーは飲み方とタイミングを考えることで、血糖値を下げることができます。基本的にコーヒーに含まれるカフェインには、血糖値を上昇させてしまう働きがあると言われています。

しかし、コーヒーによって血糖値が上がるのは一時的なものなので、それほど問題ではありません。また、コーヒーにはクロロゲン酸類と呼ばれる成分が含まれています。

この成分には高い抗酸化作用がありますので、血糖値の上昇を抑えることができるのです。コーヒーを飲むときのベストな飲み方は、空腹時に砂糖やミルクを入れないで飲むことです。

緑茶

日本で古くから親しまれている緑茶には、カテキンという成分が豊富に含まれています。

カテキンには、体内の消化活動のスピードを抑えてくれる働きがあるため、血糖値の上昇も緩やかにしてくれます。急激に血糖値が上昇する心配がないので、血糖値が高い人にはうってつけの飲み物です。

また、消化スピードが遅くなることで、肥満の改善にも効果的です。カテキンには脂肪燃焼効果もありますので、インスリンの働きを活発にして血糖値の上昇を抑えてくれるでしょう。

ヤーコン茶

ヤーコン茶は、南米アンデス山脈地方で摂れたキク科の植物を原料にして作られたお茶です。ヤーコンの葉や茎には、豊富なポリフェノールが含まれています。

このポリフェノールには、糖質の体内吸収を抑えてくれる働きがあります。そのため、食事をしても血糖値が急激に上がることはありません。

また、ヤーコン茶には、インスリンと同じような働きをする成分が含まれていることから、飲むことで血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。

血糖値を抑えてくれる成分が豊富に含まれているので、糖尿病や動脈硬化の予防法としても取り入れられています。

プーアル茶

プーアル茶は中国茶の一種で、緑茶を麹菌で長い時間かけて発酵させた飲み物です。そのため、緑茶と同じようにカテキンが多く含まれています。カテキンには、食べ物の消化吸収を抑えてくれる働きがありますので、血糖値の上昇が緩やかになることが期待できるのです。

また、プーアル茶には、サポニンやミネラルなどの成分も含まれています。これらの成分には、血行促進や血糖値を安定させてくれる働きがあるので、血液がサラサラになるでしょう。

プーアル茶は糖尿病患者のための飲み物と言われるほど、血糖値の抑制に高い効果を発揮することが分かっています。その効果の高さは、血糖値を下げると評判の薬「ロシグリダン」よりも上だと言われています。

玄米茶

玄米茶は、番茶を加熱したものに玄米を混ぜたお茶です。番茶は緑茶よりもカフェインの配合量が少ないため、子供からお年寄りまで安心して飲むことができます。そのため、血糖値が一気に上がるという心配がなく、安定した状態を保つことができます。

また、玄米茶にはポリフェノールの一つである「タンニン」という成分が豊富に含まれています。このタンニンという成分には、抗酸化作用や殺菌作用、体脂肪の低下など様々な効能が期待できます。

緑茶にもタンニンは含まれていますが、玄米茶のほうが圧倒的に多く含まれているので、高い血糖値抑制効果を発揮することができるでしょう。

バナバ茶

バナバ茶は、熱帯地方に生息しているオオバナサルスベリという植物から作られたお茶です。このお茶にはグリコースと呼ばれる成分が含まれており、インスリンと似たような働きをしてくれるので血糖値を下げることができます。

そのほかにも、神経痛を和らげてくれる効果や、胃腸病の予防、便秘の改善、肥満予防など様々な体にいい効果を発揮してくれます。その効能の高さから、フィリピンでは1000年以上前から薬として使用されている万能なお茶なのです。

飲み物を飲むタイミングと飲み方のポイント

前述で紹介した飲み物を飲むときは、タイミングと飲み方にも気を付けることが大事です。

ベストなタイミングと飲み方のポイントを知っておくことで、血糖値の上昇を抑えてくれる効果が高まるでしょう。

食前に温かいお茶を飲む

飲むときのベストなタイミングとしては、食前に飲むことをおすすめします。血糖値を下げる飲み物には、食物繊維が多く含まれていますので食前に飲むことで血糖値の上昇を抑えることができるのです。

中でも温かいお茶を飲むと満腹感を感じやすくなる効果があるので、食事の量を控えめにすることも可能になります。そのため、血糖値の上昇を抑えたいなら、「食前に温かいお茶を飲む」のが一番なのです。

スポーツドリンクは控える

「ポカリスエット」や「ヴァーム」などのスポーツドリンクは、運動で消耗した体力を回復させるために飲む飲料水です。

そのため、他の飲料水に比べて糖分がたくさん含まれているので、血糖値が高い人にはあまりおすすめできる飲み物ではありません。

万が一、運動で血糖値を下げたい場合は、激しい運動をしない限りスポーツドリンクを飲まなくても大丈夫です。運動時の水分補給は、スポーツドリンクではなくお茶や水などの飲み物を飲むようにしましょう。

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