糖新生

血糖値を上げて高血糖症をおこす原因の一つに「糖新生」というものがあります。なぜ糖新生はおこるのか、その原因と対策を解説します。

糖質制限ダイエットにも応用される糖新生

「糖新生」とは、おもに肝臓がアミノ酸(タンパク質)から身体に必要なブドウ糖を作り出すことを言います。

飢餓状態にある動物が生きるために筋肉(アミノ酸)を使ってエネルギー源を生み出すことも糖新生に当てはまります。これは最近流行の「糖質制限ダイエット」にも応用されている考え方で、糖質を制限して身体のアミノ酸や脂肪をエネルギーに変えて消費しようというものです。

ブドウ糖を消費するのは脳や赤血球です。これらは活動を維持するために常にブドウ糖を必要とします。食べ物が身体に入ってくればそれをもとにブドウ糖を吸収しますが、食べ物の供給が途絶えたときには肝臓が糖新生によってブドウ糖を血液中に送り込もうとします。

高血糖症を招く糖新生

ところが糖尿病の人の場合は、糖新生が血糖値を上げることにつながってしまいます。肝臓がブドウ糖を放出するとき、糖尿病ではない人ならインスリンがそれを抑制しますが、インスリンが分泌されない糖尿病の場合はブドウ糖が過剰に放出されてしまうのです。

普通なら空腹時や絶食時は血糖値は下がるものですが、糖尿病の場合はブドウ糖の放出が続き、空腹時であっても高血糖の状態になります。自前のインスリンがきちんと作用していないからです。

ではインスリンを外から注射などで足してあげれば良いわけですが、インスリンの効き目が切れてしまう時間帯のときにやはり血糖値は上がってしまいます。

糖新生の対策は?

対策は持続して作用するインスリンを用いたり、ストレスを溜めない、睡眠不足をしない、過食をせずきちんとバランスの良い食事をとるといったことになります。

このように糖尿病は、糖新生が起こったときや暁現象、ソモギー効果などによってインスリン注射でのコントロールがままならないときがあります。一時的に血糖値が上がっても全体的に標準値に近い血糖値を保てれば良いという考え方もありますが、しばらくは地道に自分に合ったインスリンの適正量を探っていくことになります。

インスリンは使わなくて済むなら使わないほうがいい、糖尿病にならないで済むならならないほうがいいというのが大前提です。糖尿病のグレーゾーンにいる人や肥満気味の人、血糖値が気になる人は、血糖値を正常値内に保てるような努力を続けましょう。

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