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血糖値の高さが原因で起こる症状・病気

血糖値が上がる原因にはいろいろとありますが、血圧が高いとさらに深刻な症状を招くことがあります。正常な血糖値内で抑える必要性や糖尿病制合併症について解説します。

血糖値が上がる原因

血糖値が上がる原因は、体質的な遺伝のほかに加齢や内臓脂肪の蓄積、加齢、運動不足、ストレスなどがあります。偏った食生活や暴飲暴食、アルコールやタバコなども原因になります。

これらの原因や行為は大量のインスリンを必要とするので、インスリンがフル稼働で分泌されることになります。その結果、インスリンの量が少なくなってしまったり、インスリンが分泌されたとしても正しく機能しなくなっていきます。

すると血糖値は高くなり、高血糖の状態が長く続くことで糖尿病を発症するのです。

血糖値が高い状態が続くと起きてしまう身体の変化

血糖値の正常な値は、空腹時で110mg/dl未満、食後2時間後で140mg/dl未満と言われています。

この値を超えると血糖値が高い状態となり、身体に様々な不調を来してしまいます。血糖値が高い状態が続くと、具体的にどのような身体の変化が現れるのでしょうか。血糖値が高いときに現れる身体の症状についてご紹介していきます。

ソルビトールが大量発生する

体内の血液中には、ブドウ糖という物質が流れています。身体の中の細胞は、このブドウ糖を利用して必要なエネルギーを作り出していきます。

しかし、血糖値が高い状態が続くとブドウ糖が増えすぎてしまい、エネルギーに変換できなかったブドウ糖をどうにかしようと、「ソルビトール」という物質が大量に生成されてしまうのです。

ソルビトールは、血糖値が正常な状態でも多少は分泌されていますが、すぐに果糖という物質に変換されるのでとくに身体に影響はありません。しかし、血糖値が高くなると果糖への変換が間に合わなくなり、細胞にダメージを与えてしまうのです。

再生機能がマイナスに働く

血糖値が高い状態が続くと、血管の壁にダメージを与えてしまいます。人の身体は傷ついた部分を修復する際、以前よりも丈夫な作りにしようと再生機能が働きます。

血管も同じようにダメージを受けた部分を修復するため、前よりも丈夫で厚い壁を作ってしまうのです。一見良さそうなイメージがありますが、実は身体に悪影響を与えてしまうほうが多いです。

何故なら、壁が厚くなるとその分血液の通り道が細くなってしまうため、身体に十分な血液を送ることができなくなってしまうのです。

疲れやすくなる・体重が減少する

血糖値が上昇すると、血液がドロドロになって血流が悪くなります。血流が悪くなると、筋肉や臓器などに十分な栄養を送ることができなくなるので、体力が低下して身体が疲れやすくなります。

また、栄養不足を補おうと細胞が筋肉そのものをエネルギー源にしてしまうため、筋肉が分解されて体重が減少してしまいます。さらに、血糖値が高くなると、このような症状のほか吐き気や嘔吐、昏睡状態などに陥る可能性もあるので注意が必要です。

喉が異常に渇く

血糖値が高くなると、血液中に流れるブドウ糖の量が増えるため、血液の濃度が高くなってしまいます。その結果、異常に喉が渇いてしまうのです。糖尿病になると、周りから見ても明らかにおかしいほど水を良く飲むようになります。

人の身体は、血液の量が不足したときや、血液の濃度が上がったときなどに水分が欲しくなる仕組みになっています。そのため、血糖値が高い人は、常に血液の濃度が高い状態なので、異常なほど水を飲むようになるのです。

正常な血糖値を目指して

高い血糖値を下げるにはホルモンを増やす

高くなった血糖値を下げるには、「マイオカイン」と呼ばれるホルモンを増やすことが効果的だと言われています。

マイオカインとは、筋肉から分泌される成分で、肝臓に脂肪を蓄積する役割を担っているホルモンです。このホルモンが不足すると、肝臓に脂肪をためておくことができなくなり、血液中の糖質の量が増えてしまうのです。そのほか、肝臓から分泌される「ヘパトカイン」というホルモンも血糖値の上昇に大きく関係しています。

ヘパトカインには、インスリンの抵抗性を高めてしまう作用があるため、分泌量が増えると血糖値をうまく下げられなくなってしまいます。ヘパトカインは、高カロリーの食事を摂っていると量が増えやすくなるので、血糖値を下げたいなら食事に気を遣うことが大事です。

マイオカインを増やすには?

【運動で増やす方法】

マイオカインを増やすには、運動による方法と食べ物による方法の二種類があります。運動で増やす方法としては、太ももの筋トレとウォーキングをするのが効果的です。

マイオカインは新しい筋肉が作られるときに分泌される成分なので、まずは筋肉を壊すことから始めましょう。

太ももの筋トレは、1度に10回ほどのスクワットを毎日3セット行なうだけです。そうすることで、太ももの筋肉がついてマイオカインの量も増えるでしょう。

【食べ物で増やす方法】

筋トレの効果をより高めるには、食べ物で必要な栄養素を摂取することが大事です。質の良い筋肉を作り出すためには、たんぱく質を多く摂るといいでしょう。中でも、BCAAと呼ばれるたんぱく質が丈夫な筋肉を生み出してくれます。

しかし、BCAAは普通に購入すると値段が高いため、代わりに牛乳を飲むことをおすすめします。牛乳には、良質な筋肉を作ってくれるたんぱく質が豊富に含まれているので、マイオカインの量も増やすのに効果的です。

糖尿病の種類と症状

糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病があります。1型は膵臓の細胞が壊されてしまうことで起こる糖尿病で、若年層に多い病気です。

中高年に多いのは2型で、糖尿病患者のうちおよそ95%はこの2型糖尿病に分類されています。

その他にも遺伝子の異常や薬の副作用によって起こることがあり、妊婦糖尿病もあります。

糖尿病の自覚症状としては多飲多尿、体重の増加・減少、疲労感を感じやすくなるといったことがあります。ただし、2型の場合はほとんど自覚症状がありません。そのため発見が遅れて症状が進んでしまうことがあります。

血圧が高い高血糖の危険な症状

血糖値が高いことがわかった場合は、食事療法や運動療法、薬物療法などで血糖をコントロールする必要があります。しかし2型糖尿病の場合、症状があまり現われないことが多いので症状が進行してしまうことがあります。

糖尿病が進行すると合併症が起こり、次のような深刻な症状を招きます。

■糖尿病性腎症

糖尿病によって腎臓の働きが悪くなり、慢性腎不全に移行します。腎不全の症状が進むと人工透析などが必要になります。

■糖尿病性網膜症

網膜の血管が障害されて、症状が酷くなると失明してしまう危険性も。

■糖尿病性神経障害

神経が障害され、手足がしびれたり、ほてりや痛みが現われます。痛みが麻痺して足の傷に気づかないこともあり、潰瘍ができたり、壊疽が起こることもあります。

■骨粗鬆症

新しい骨を作るために必要な骨芽細胞が増えにくくなったり、活性型ビタミンDが不足しやすくなり、その結果、骨粗鬆症になることがあります。

■脂質異常症(高脂血症)

インスリンの働きが悪くなることで脂肪の代謝が悪くなり、血液中の中性脂肪が増え、脂質異常症を引き起こすことがあります。脂質異常症は動脈硬化の原因になります。

■動脈硬化(脳卒中・心筋梗塞)

糖尿病は血液がドロドロしやすく、高血圧になります。糖尿病を原因として血圧が上がり、動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞、足の壊疽などが起こりやすくなります。

このように、糖尿病はさまざまな合併症を引き起こします。とくに高血圧になることで即座に命に関わる病気になることも。もともと血圧が高い人はとくに注意が必要です。糖尿病を予防することが高血圧の予防につながるということを心に刻んでおきましょう。

中でも恐いのが動脈硬化

血管のつくり

動脈硬化を知る上で欠かせないのは「血管のつくり」について知っておかなくてはなりません。

血管は、内膜・中膜・外膜といった3つの層になっています。その3つの層の内側となる内膜は、内皮細胞という細胞に覆われています。この細胞は、血液の固まりを防いでくれたり、血管を拡張・収縮調節したりして、動脈硬化を防いでくれる働きがあります。

そのような働きをしているのに、なぜ動脈硬化が起きてしまうのかここで紹介していきます。

動脈硬化のメカニズム

  1. 高血圧・糖尿病などの病気で血液中の悪玉コレステロールが増加し、血管に負担をかけてしまいます。血管に負担をかけたことが原因で、内皮細胞に傷が入ってしまい、そこから内膜に悪玉コレステロールが侵入してしまいます。
  2. 内膜に侵入したものを処理するために、白血球の一種とされているマクロファージが、悪玉コレステロールを取り込んでいきます。(マクロファージは、体内に侵入した細菌・ウイルス・がん細胞などを貪食し消化する働きがある)
  3. 取り込んだマクロファージはのちに死んでいきますが、その残骸や残ったコレステロールが、内膜の内壁に蓄積されどんどん厚い壁を作ってしまうのです。
  4. その結果、血液の流れが悪くなってしまい、動脈硬化の直接的な原因になってしまいます。

動脈硬化を引き起こす危険因子たち

喫煙

タバコを吸ったからといって必ずしも悪玉コレステロールが増加することはありません。

しかし、吸うことによって、善玉コレステロールが減ってしまいます。また、悪玉コレステロールが血管に入り込みやすくなってしまいます。

肥満

肥満は内臓脂肪が多くなってしまうだけではなく、悪玉コレステロール、中性脂肪が増加してしまいます。また、善玉コレステロールが減ってしまうということも分かっているようです。

中性脂肪

中性脂肪だけでは、動脈硬化が進むことはありません。ですが、悪玉コレステロールが小型化してしまい、血管内に入り込みやすくなります。

善玉コレステロールが減る

善玉コレステロールは、血管内にへばりついたコレステロールを剥がしてくれるという働きがあります。これが減ってしまうと悪玉コレステロールの働きが活発になってしまい、動脈硬化を引き起こしてしまう原因に繋がってしまうのです。

糖尿病・高血糖

血糖値が高いと動脈硬化を防ごうとする血管内の働きが失われてしまいます。また、悪玉コレステロールが増加してしまい動脈硬化を進めてしまうのです。

動脈硬化を進めたり、変化を引き起こしたりする条件を「危険因子」と呼んでいます。上記にあげた危険因子を多くもっている人ほど、動脈硬化の進行が早まることが分かっているようです。年齢的によるものは自分ではどうにかできません。

しかし、「高血圧」「肥満」「喫煙」などは自分次第でコントロールすることができ、進行を防ぐことができます。病院で検査を受ける、処方された薬を飲むだけでなく、食事メニューや食べ方、運動をするなどして生活習慣を見直すことも大切です。毎日の生活習慣を変えることによって、動脈硬化を防ぐことに繋がり健康的に過ごせます。

動脈硬化は日頃のちょっとしたことを意識するだけで防ぐことができます。コレステロールが多く含まれているたまご、うなぎ、レバー、内蔵ごと食べられる魚、加工食品などは控えた方が良いでしょう。

長い間運動をしてないという方はすぐに体を動かすのはキツイと思います。まずは、一駅分歩く・エスカレーターなどは使わず階段を利用することから始めてみるのも良いと思います。

また、ストレスによって動脈硬化などの病気を引き起こすこともあるようです。カラオケやドライブ、ショッピングをするなど自分なりの発散方法でストレスを解消するのも良いと思います。

動脈硬化にならないために、生活習慣の改善や対策をすることで、進行を防ぐことに繋げられるでしょう。

正常な血糖値を目指して

「少しぐらい血糖値が高くても…」という油断が慢性的な高血糖の状態を招き、そこから糖尿病、糖尿病性合併症へと進んでいきます。そのため、血糖値は常に一定の、正常範囲内で保つ必要があります。

血糖値の検査は採血で簡単に行えます。定期的な検査をし、高めであればそれを改善するような食事療法や運動療法、サプリメントなどを取り入れることが大切です。

もし糖尿病と診断された場合は、病院の指導に従って適切な治療を行うようにしましょう。

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